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中国株勝ったり負けたり(豊田大志)

第14回 出世のリスク

日曜夜放映のNHK大河ドラマ「功名が辻」が
人気を博しております。戦国の世に過酷な障害物
レースを巧みに通過して土佐藩主になった
山内一豊・千代の出世物語です。

今の世に、それなりに通じるものがあり共感
を呼んでおります。しかし、出世街道は脱落
レースでもあります。あたかも、数億の精子
の内、卵子と結合できるのは一匹であるのと、
同様です。男子の一生は、その過酷さが、
出発時点で定まっているのかもしれません。

筆者の職場には大学の先輩が4人おられました。
いずれも出世街道を走りましたが40台後半から
50台半ばに全員脱落しました。
病死2名、自殺1名、病気退職1名という惨たん
たる結果でした。
ご遺族の悲しみ、無念、その後の経過は実に
やるせないものでした。合掌。

サラリーマンは禄(給料)と引き換えに、
組織に組み込まれ、走り続けることを
余儀なくされます。出世を目標として
走り続けねばなりません。

自分の生命、家族の幸福を引き換えに奪う
こともある「出世」とは何か。
「出世」とは、なんという大きなリスクを
必要とするのか。

「こんなのいやだ。オレは自立したい。自分の
知恵と力で飯が食いたい。」
こんな若い日の願望が投資を継続する
エネルギーになっております。

2006/04/03