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上海から家族への手紙(天真爛漫)

第66回 長江三峡下り

こっちゃんへ

重慶の中心部から
車で3時間位、高速道路で移動すると、
万州というところにつきます。
ここも重慶市なのです。
重慶は、本当に大きいです。

ここから長江三峡下りの船に乗りました。
三峡下りよりも
むしろ三峡ダムの方が聞いたことがあるかもしれません。
三峡ダムは、
中国では、万里の長城の建設に次ぐ、
大プロジェクトであると言われています。

三峡ダムの建設のために、
100万人以上の人々が、
移転を余儀なくされ、
集団移民が大きく報道されたこともあります。
しかし、洪水対策と発電と水路交通の発展のために
1993年から建設工事が始められました。
現在ほぼ工事が完成していますが、
最終段階の工事が今も行われています。

宣昌という街まで、
約30時間かけて下ります。
もちろん30時間走りっ放しということはありません。
ところどころの名所旧跡で停泊し、
観光に訪れたり、より小さな船に乗り換えたりして
より峡谷のせまいところを
見学したりします。

こんな山奥の断崖絶壁にポツンと
家があってどうして生活しているのだろうかと
思ったり、
ダムによって、
水深が150mになった底には、
多くの生活の後や貴重な文化遺産が
眠っていることを聞かされると
複雑な気持ちになりました。

一番圧巻は、
やはりダムを通過するところです。
スエズ運河のように、
5段階の階段式に船の高さを移動していくのですが、
船は大きな客船が一度に六艘詰め込まれる仕組みですが、
隣の船に飛び移れるくらい間近に船を操船するのは、
大したものだと驚きました。

とうさんたちは、
宣昌というところで下船しましたが、
まだもう少し先に行くと
三国志で有名な赤壁の戦いのまさにその場所を通ることができます。
機会があれば、
そちらもぜひ訪れてみたいと思っています。

 とうさん

2011/09/18