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上海から家族への手紙(天真爛漫)

第52回 日本食品が全く入ってきません。

ろとくんへ

先週30度を超える日々が続き、
夏になった宣言がだされた上海ですが、
週末から一転してまた涼しさを通り越し、
肌寒さを感じる天候に体がおかしくなりそうです。

ところで、
東北地区の大震災から間もなく3ケ月が経とうとしています。
地震後の原子力発電所の放射能漏れの影響から、
日本産品の中国への輸入がとまってしまい、
とりわけ食品は、震災後何も輸入できず、
こちらで日本食関係の仕事をされている方々は
大変苦労をされています。

週末あった日中韓首脳会談により、
一気に好転するかという期待もありましたが、
急反転するまではいかず、
いまだその反応がどうでるのか、
手探りの状況には変わりありません。

中国産品で代替のできるものはまだいいのですが、
代替できないものは在庫が底をつくとどうしようもありません。
一例をあげますと、
日本酒とか焼酎の類は、かわりにアルコールなら何でもいいという方は別ですが、
なくなってしまったらどうすることもできません。
便乗値上げや買い占めをする人がいるということですが、
大抵のお店はそのままの値段でがんばっています。

また、うどんに使用する小麦粉も大変困っているそうです。
それぞれの店の微妙な塩梅があって、
外国のものや中国で加工したものでは
満足のいくものがお客さんに提供できないということで
大変苦労されています。

特に舌が肥えているわけではないとうさんの口には、
十分おいしいと思えるものでも、
常連の方の口は見破ってしまうそうです。
何でもおいしくいただけるとうさんは、
ある意味幸せなのかもしれません。

とうさんたちは、微力ながら
日本の観光、食品、物産品などが
また中国で受け入れられるように
頑張っていこうと準備企画をしているところです。

 とうさん

2011/05/24