戸田ゼミ通信アーカイブ トップページ >> 上海から家族への手紙(天真爛漫)

上海から家族への手紙(天真爛漫)

第30回 天津に行ってきました。

まっちんへ

天津に行って驚いたのが、

天津の人はとても親切だしやさしいということです。

日本でも北海道の人はこういう特徴があるとか、

東北の人はどうだとか、

九州の人はどうだとか、

いろいろと地域によって特徴を述べたりします。

もちろん、

中国においても、

東北の人の特徴はどうだとか、

上海の人はどうだとか、

言われています。

しかし、

現実には会った人の個性によるところが多く、

一般的な特徴はよくわからないことが多いです。

それ故あまり地域の人の特徴ということに気をとめたことはありませんでした。

とうさんのいままでの経験からすると、

どこの地域に限らず、

中国で道を尋ねると、

「あっちだ!」といって指をさしてくれればいいほうで、

まずは相手にしてくれないことが多いです。

さらに、

教えてくれても必ずしも正しいかどうかわかりません。

面子(メンツ)の国ですから、

聞かれたことに知らないとなかなか言えない人が多いのか、

めんどくさいからとりあえず指をさして「あっち」というのかわかりませんが、

道を聞く場合は、

人を選んで、

3回くらい聞いて確かめないとトンデモナイことになります。

ところが、

ここ天津では、

少し様子が違っていました。

道を聞いても丁寧に地図を見ながら、

幾通りの方法を教えてくれたり、

はじめて来たのなら、

ここに行けばおもしろいとか、

ここのレストランはとてもおいしいとか等々、

自分でわからなければ、

旦那に聞いたり、

友人に電話して確認してくれたりするのです。

また、

地下鉄の駅でキョロキョロしていたら、

いったん通り過ぎたのに、

わざわざ戻ってきてくれて、

「どこに行くか?」「2号線はまだ開通していない。○○駅まではいくらかかる。」等々、

聞いてもいないことを教えてくれました。

 

わずかな滞在でしたが、

天津では日本でも経験できないくらいの親切を味わい驚きました。

天津は、

北京から新幹線で30分で行ける距離ですから、

北京に旅行に行ったついでに寄ってみてください。

天津には栗の木がないため、

残念ながら天津産の天津甘栗はありませんが、

となりの河北省の栗を使った「小宝栗子」というおいしい甘栗がありますから、

ぜひ賞味してください。

 とうさん

 

2010/11/21