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上海から家族への手紙(天真爛漫)

第14回 上海美術館に行ってきました。

まっちんへ

 上海美術館に行ってきました。
 時計台がある由緒ある歴史的な建物で、展示は、伺ったときは4階建ての各フロア毎に異なる展示をしていました。

 その展示の一つに資生堂の「千姿美人」というのがありました。
 公の美術館で、一企業の展示ができるのだと驚いたのですが、日本ではこのような展示は見たことがありますか。

 資生堂は、上海万博の日本館の協賛企業の一つであり、万博会場でこの展覧会のPRをしたこととは関係なく、非常にたくさんの方々が訪れていました。

 1937年に創刊された「花椿」という資生堂の月刊誌の表紙を飾った美女たちを数えるとおおよそ1000名に上ることからこの展示会のタイトルがついたのではないかと想像を膨らませていました。

 なかなか見ごたえのある展示で日本でも同様の展示会があったのか、これからあるのかわかりませんが、もしあれば訪れる人々はどんな反応をするのでしょうか。

 こちらでは、日本の美術館よりもはるかに多くの若者がたくさん来場していました。他の展示会場でもやはり若者が多いです。日本の美術館にこれほど若い人々がいるのは見たことがありません。

 資生堂などの化粧品の人気の凄さと中国の若い女性の美へのあこがれの強さがますます増しているのだと感じざるを得ませんでした。

 中国の古い歴史的な古美術ばかりが展示してあるものとばかり思い込んでいましたが、百聞は一見に如かずです。機会を見つけて見に行きましょう。きっと興味を引くことでしょう。

 ただ、美術館内では、カメラで写真を撮りまくっています。最初は、写真を撮ってもいいのかと思うくらいですが、どの展示室にもはっきりと写真撮影禁止の掲示はあります。しかし、堂々と撮りまくっています。資生堂の展示では、係員が注意をしていましたが、係員が離れるとまた堂々と撮っており、注意された時だけ頭を掻いているというだけで反省する様子すら伺えません。

 この様子を見ていると、何だか中国はいつまでもマナーのない中国のままであり続けるのではないかと疑わしくなってきてしまいました。

  とうさん

2010/07/19