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海外投資の税金、本当はどうなってるの?(田島太一)

第4回 「永遠の旅人」は、ある得るか

 結論から言いますと、「ない」と言えます。

 でも、これは日本国籍の日本居住者に関して、です。ベトナム国籍の中国在住者とかカザフスタン国籍のアメリカ在住者の方とかに関しては、もちろん分かりません。

 このサイトを訪ねてこられる方の99%は、日本国籍の日本居住者の方でしょう。その範囲内においては、永遠の旅人になれるようなことはほぼ99.9%あり得ないでしょう、という意味です。

 先に結論から申し上げてしまいましたが、「永遠の旅人」とは、どういうことでしょうか?これもゼイキンが絡んできます。要は、

 ■どこの国にも所属することのないように(すなわちかの地でゼイキンを払わなくていいように)、永遠に国から国へと旅をしていくこと。

 です。一見、素敵で華麗なことに思えるかもしれませんが、ずっと旅を続けなくてはならないというのも大変ですね(>_<)。まるで、指名手配から逃れるためにずっと逃げまわっているみたいでもあります。

 このことに関しても、邱先生は同書で、

 ≪私が「税金の安いところに行って住みなさい」と言うのは、こうした「永遠の旅人」になりなさいと言っているのではありません。「永遠の旅人」たちは文明の恩恵にはあずかりたいけれども、そこに入る入場料は払いたくない、という身勝手な利己主義者の部類の属します。ちょうど煙草喫みが自分で煙草を買わないで、行きずりの人から煙草をもらい続けるようなものです。そういうやり方ではなくて、煙草を吸いたい人は、煙草を安く帰るところに行けばいいのです≫(非居住者のすすめ102P)

2010/11/27