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パラン・パラン(スエナリ)

第216回 4月17日

夜行バスで6時30分仙台駅東口に着く。
タクシー乗り場の隅の方が、少し陥没してひび割れている。
駅前のレンタカーで8時10分
石巻に向けて出発しました。
県道8号線を北上
宮城野区あたりでは、屋根瓦に青いビニールシートが
張ってあるのが目立つようになる。
瓦が損壊してるのです。

山間地の木々には白い花が咲いてる。
新緑にはまだ早い。

松島で45号線に入る。

鳴瀬川沿いに走っていると川の中に
赤い小型の車が。
しばらく行くと、河川敷に沿って、
自衛隊員が長い棒をもって
川原の草むらを捜索している。
海からかなり上流なのですが。

川を越えた辺りから、右手の田んぼがほとんど
土砂で見分けがつかないくらいです。
そして、あちらこちらに、いろんな車が、
転がっています。
松やいろんな木が根こそぎ至るところに
転がっています。
道路沿いに延々と続いています。

横を走る仙石線の線路上は流されてきた
あらゆるものがのしあげています。

航空自衛隊松島基地近くで
右に折れて、行くと。
石巻港近くの大曲地区です。
残っている家はわずかです。
残っていても、住める状態ではありません。
電信柱は根元から折れ曲がって
鉄筋があらわになっています。

柱が立っていても中には何もありません。
地区を流れる川には大型トラックが何台も
裏返しになって、沈んでいます。
民家を構成していたであろう柱、板、
あらゆるもの残骸が、散乱しております。
小型の船も、つ込んでいます。

それから、進むと、堤防沿いの工場の建物は
骨だけ残し、メチャクチャです。
敷地内には引っ切り無しに残骸を積んだ
トラックが入っています。
くちゃくちゃになった車の捨て場になっています。

石巻市内に入る。
市内の歩道や道路脇は畳、電化製品,瓦礫、
津波でやられた、諸々のものが
積み上げられています。
信号は止っています。
他県から来た警察官が手信号でやっています。
自衛隊が破壊された家屋の残骸撤去作業に
あたっています。

スーパーの駐車所には人の行列が出来ています。
何かの配給があるのでしょう。

車が至るところに、斜め、横、逆さま、縦等々
あらゆる角度になって放置されています。
国道沿いには崩れた家ばかりです。
家屋の残骸の山です。
これが、何キロにわたって続くのです。

石巻から398号線に入り牡鹿半島の鮎川港に向かう。

2011/04/21