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本当に面白い簿記・会計(おにぎりパクリ)

第9回 一円の利益を大切にする!

会社でも個人でもお金を大切にすることが、
お金に気に入られる最大の要素です。

邱先生の「新メシの食える経済学」では
「貯蓄十両、儲け百両、見切り千両、無欲万両」
という言葉があります。
万両になる前の最初の一歩は貯蓄をすることだ
と説いています。

実際に先生の香港時代、入ってきたお金の十分の一
で生活していたこと、また一円でも道端に落ちて
いたら拾うということも話しています。

イトーヨーカドーの創業者となる伊藤雅俊さん、
ワタミ社長の渡邉 美樹さん、いまやときめく
日本電産社長の永守重信さんにせよ(「永守イズムの挑戦」)
皆さんはいずれも最初は貯蓄から入っています。

永守さんに至っては高校時代から株式投資をはじめ、
その時に貯蓄から儲けへの転換の発想、
そしてM&Aに向けて様々な企業の知識を蓄えられた
ことと推察します。

永守さんが赤字企業を立て直す際の秘訣は
徹底してコスト削減を行い、一円でも儲けが
出るように体質を変えることです。

技術さえ持っていれば、必ず自分が立て直すことが
出来ると確信されているようです。

サラリーマンの心構えとしては、金児 昭先生の
「会計心得」が役に立ちます。
「一円の利益を大切にする!」これが金児先生の提唱する
キーワードです。
以下経営について書いている文をそのまま記載します。

「経営の基本として、常にやるべきことをきちっと
やっている会社がいま「勝ち組」として評価されて
いるのだと思います。その「経営の基本」とは何か。
一言でいえば、「一円の利益を大切にし、従業員を大切にする」
ことであり、同時にそういう風土の中で、
従業員もまた「一円の利益を大切にし、そのために
自分が果たすべき役割をきちんと誠実に自覚していることだ。
こういう意識を経営のトップから幹部、一般社員に至るまで
頭の中にきちっと入れている会社が本当に強い。」
と述べています。

そしてその後、自分がコストであることを意識し、
十分な役割を果たすといった内容、各部門毎の存在意義の
個別具体論を書いています。

私はこの本は現代のサラリーマンが生きる術として
持つ必須の本だと思います。

実際に金児先生がいらっしゃり、経理として
38年間仕事をされてきた信越化学は
今や大変有名な企業になりました。

2009/03/09