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知者不言、言者不知(村上悠悠)

第12回 上質の仕立てなのか

変わった現象を見ると、ずっと気になって、
何故あんなことが起こったのか?
知りたいという気持ちが残ります。

私の「知りたい」引き出しは
こんなことで満杯です。

それも人から見れば、
そんなこと、どうでもいいじゃん、
というようなモノばかりなのですが。

その中の1つ
スーツのフィット感について、です。

2002年の日韓ワールドカップの時
日本代表は大注目でした。
大会後も、いろいろなメディアに登場しました。

ある日、ニュースステーションに
戸田選手が出演しました。
スーツ姿でイスに腰掛けて
いくつかの質問に応える時
スーツの前身ごろの衿が膨らんで飛び出していたのです。
それはとても奇妙でした。
服の素材がそういうものだったのか?
仕立てがフィットしてないのか?
サイズそのものが合ってないのか?

番組制作にはリハーサルというものがあるだろうに
その時、誰も不自然と思わなかったのだろうか?
番組にスタイリストは居るはずで
その人は何をしていたんだろう?
戸田選手が蔑ろにされているようで
何だか悲しくなってしまうことでした。

次の回に出演したのは宮本選手でした。
同じ姿勢なのに、衿がしっくりと
カラダに添ってました。
生地もパッと見ただけで上質そうで
極上の仕立てに見えました。
ファッションに関心がある、と言うだけあって
厳選したモノを身につけてます、という感じがしました。

きっと前回出た戸田のを参考にして
そうならないように工夫もしたのだろう。

スーツは立ち姿を基本に仕立てるから
イスに座ると、ボタンをしたままでは
衿が浮かんでしまう。これが自然です。
スポーツ選手のように鍛えた体型だと、なお更そうなるようです。
本来、イスに座ったときは、ボタンを外してもいいらしい。
いちいち、そうする人がいるのかは知らないけれど。
でも、あの時の宮本はボタンもきちんとしめたままだったのに
フィットしてました。

あの違いがどうして生まれたのか
未だもって謎のままです。

2008/04/08