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宝船 巨龍にかける 夢無限大(森綾子)

第3回 イラク戦争とSARSで大シケ

投資を始めて数ヶ月たった2002年末ころから、
雲行きが怪しくなってきました。

まず、イラク戦争。

「イラク戦争をするのかしないのか?」
国連での議論が紛糾するたびに、
株式市場も動揺するのです。

そしてSARS騒動。

この2つの苦難で、唯一の例外を除き、
無傷だった株は一つもありませんでした。
例外とは、SARSに効くらしき漢方薬の株。
最悪は、旅行、小売など消費関連です。

恥ずかしながら、当時の私の口座の陳列棚を、
エイッとお見せしましょう。

●電力系・・・華能、北京大唐、浙江東南、広東、山東国際
●道路系・・・浙江、江蘇、深?、安徽
●旅行系・・・北京首都機場、民航信息網路、香港中旅、黄山旅行
●薬品系・・・北京同仁堂、山東新華製薬、生命科技、維奥生物、上実医薬
●食料・農業系・・・青島ビール、中国糧油国際、超大現代農業
●不動産系・・・陸家嘴、万科企業
●小売系・・・吉之島、上海友誼
●電子電気機器系・・・スカイワース、TCL国際、上菱電気、南京熊猫、海爾CCT
●自動車系・・・長安、駿威
●輸送系・・・広深鉄路、大衆交通
●海運系・・・中遠太平洋
●エネルギー系・・・中国石油、ワーサンガス、新奥ガス
●その他・・・振華港口、中国国際コンテナ、徳永佳、北京控股、
       晨鳴紙業、首都信息、安徽海螺、中国稀土・・・

いかがですか、このデパートぶり。
これらすべての株価が一斉に
刻一刻とガタガタするのですから、
その精神的苦痛たるやいかばかりか。

邱永漢先生のことばをかりれば、
自分で「投資信託」を作り、「海上輸送」に出て、
大シケに遭遇したわけです。
ナンピンの弾も持たずに。

そして。
心も口座もボロボロのその時、
ひとすじの光明が。
配当金のお知らせです。

まさに干天の慈雨。

2005/08/29