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とことこ古都散歩(宮田琴)

第6回 水と木々の語らい −下鴨神社−

前回は出町柳から南へ向かいましたが
今回は北へ向かってみましょう。

「ふたば」の東側に鴨川と高野川の合流地点があり
三角州になっています。
ここからちょっと北側には世界遺産にも登録されている
下鴨神社があります。

神社に至るまでの参道には
糺ノ森(ただすのもり)と呼ばれるうっそうとした森があり
夏には涼しい木陰を、冬には凛とした静けさを運んでくれます。

ところで
京都に「みやこ」が置かれたひとつの理由は
風水で四神相応とされる理想の場所があったからです。
四神相応(ししんそうおう)とは

東に川、西に大路、南に湖、北に山があり
それぞれの方角に青龍(せいりゅう)、
白虎(びゃっこ)、朱雀(すざく)、玄武(げんぶ)という守護神が宿る

という場所です。
このような場所を探した結果、京都がぴったりだったのです。

このうち東の青龍にあたる川が、鴨川でした。
つまりこの川が「守られた場所」と「そうでない場所」を
区切る「結界」の役割を果たしていたのです。

「川」がつくりだす「結界」の構造は
下鴨神社の中にある2本の小川、「瀬見の小川」と
「奈良の小川」によっても再現されています。

川と神聖な木立に守られた清浄の場所に建つ下鴨神社には
いつもすがすがしい空気が流れています。

場所:京都市左京区下鴨泉川町59

最寄り駅:京都市営バス「下鴨神社前」、京阪電鉄「出町柳」※リンク切れのため、リンクを削除しました(2015.06.28)

ちょっとお茶でも:加茂みたらし茶屋

2005/09/20