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30代からの中国留学(松尾勝)

第8回 自分の価値観を疑うようになりました

私から見ても高いと思う洋服を
何着も持っている人から
パソコンの値段について「高い!」と
言われたとき、はっと気がついたのです。

『自分はブランドのカッコ良い洋服の値段を
 異常に高いと思っているが
 一体何と比較して、そう思っているのか?』
という事に・・・

私自身はそれまで,洋服や靴やカバンに
1万円以上のお金を使うのは
「浪費」と考えていたのですが、
ファッションに興味が
向いている人にとっては
役に立つかどうかも分からない機械に
何十万もかける事こそ
「途方もない無駄遣い」
であったに違いありません。

冷静に考えてみると
私自身は中学生の頃からパソコンに接して
親から貰った小遣いを、大学生になってからは
アルバイトで貯めたお金で
数年毎に新しい機種に買い替えていました。

古いPCは、しばらくは取ってはおくものの
結局は使わなくなり、処分しています。

数年前に流行した時代遅れの洋服に
値段が付かないのと同じように
数年前のパソコンは二束三文です。

洋服ならば自分の体形が変わらない限りは
少なくとも着ることはできるのですから
数年経ったら
まともに使えなくなるパソコンに
お金をかけるのは洋服にお金を使うよりも
タチが悪い事なのかもしれません。

そう考えると
高級ブランドの洋服を買い漁る人よりも
数年毎にパソコンを買い換えている
私の方こそ、むしろ浪費家ではないのか?
と、思うようになりました。

2005/09/09