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会社の窓から海外を眺めて(倫敦パンダ)

第3回 地震体験談 その2津波をなめたらいかんぜよ。

こんにちは。倫敦パンダです。

「津波をなめたらいかんぜよ」

津波は、恐ろしく怖ーい物体だ。

地震=津波と心得よ!(特に沿岸部)

津波を直接体験した職員の話を

教訓の一つとして取り上げます。

3月11日の地震後の津波影響で

仙台空港が完全閉鎖。

当日の大揺れ後、職員達は全員空港ビルを出、

急ぎ帰宅準備。 しかし。。。

1時間後に7M津波が来るとの事で、

ビル3階(上階)へ避難命令。

近隣の住民も続々と避難場所指定の空港へ。

総勢1400人。3階はぎゅうぎゅうの寿司詰状態。

ある職員は、車を取りに駐車場へ走った。

「みんなで車で逃げよう」 でも止められた。

物や車を取りに津波の来る方面に行ったら絶対だめ!

実際は、約30分後に10M の津波。

じわりじわりと周囲全体が海水で包囲され

もう完全に逃げ場が無い。

津波は、灰色の雲の様な固まった物体で

かなりのスピードで近ずいて滑走路、

ビル全体を覆い、防波堤を軽々乗り越え

根こそぎ剥ぎとった防風林、

家の屋根の残骸を巻き込ながらやってきた。

全員息をのんだ。。。

次の瞬間、ビル屋根の一部は破損、

1階は全部冠水、2階、もしや3階も危ない!!

離れた場所にあった2階建ビルは

水で埋もれた車の一部から発火し全燃。

これは、映画のワンシーンか、現実か?!

津波は、3時間後にやっと引いた。

この津波は1000年に一度だそうだ。

1400人は、全員3日3晩ビルに待機。

ビル屋根がはがれ、雪と風で寒い中、

ビル内のお土産品を食べ命をつないだ。

3日後には、職員関係者は全員徒歩で

数時間かけて無事に各自帰途へ。

お互いの安否の状況も取れないまま、

後日全員無事を知った次第です。

*ご留意事項:

今回の津波、地震で心的外傷ストレス障害を

背負っている方々がいらっしゃいます。

本人自ら話をする以外は、興味本位で

体験話を聞き出そうとしないように

お願い致します。

2011/04/29