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融通無碍(久遠善行)

第7回 「やめられない、とまらない♪」父との冷戦

前回までで母に対する1回目の内観が終わりました。
ここまでで面接が10回。
初日15時からスタートした内観も
2日目の16時を過ぎていました。

母の次は、父に対する内観になります。

内観前の父に対する感情は決して良いものではありませんでした。

その状況を振り返ってみます。

私は父と一緒の家に住んで居りますが、いつの頃からか
非常に居心地が悪さを感じていました。
どう悪いのか申し上げますと、
部屋の前を通る父の足音にも苛つきを感じているような状況でした。

日常的な会話が、無いのではありません。普通にあります。
問題はその中身・・・。
父と息子との会話、出だしは
天気やら景気やらでフツーに始まります。
しかし、必ずと言って良いほど父が痛烈な皮肉を言って
話が終了するような状況でした。
ワタクシ的には、
「その皮肉、言いたいが為に話しかけてきたのか・・」と唖然としてしまう程。

自分としても毎回言われっぱなしでは面白くありません。
途中で皮肉を思いついたら先手を打って口走り
父の話を無理やり終了させる・・
そんな会話をしていました。
(会話だったのか怪しいですが・・)

話が弾まないし、口を発すればどちらかが傷つくので
口を利かないのが一番と言う発想になります。

こうして、父と同居しているにもかかわらず、
朝は「いってきます」を言わず、
仮に父の姿、顔を見ても無言で家を出る。
帰宅後は「ただいま」も言わず、自分の部屋の扉を占める。
休日はなるべく、家に居ないようにする・・
同じ家にいて、4ヵ月くらい口を利かなかったこともあったと
記憶しています。
お互いを認め合わない、一言で言えば「冷戦」という状況でした。

自分は趣味で瞑想をしておりますが、その先生の講義の中にも
「親との冷戦をやっている人はエネルギーの無駄使いです。
 肉親との綱引きはやめなさい」とアドバイスがありました。

しかし、どーしてもやってしまう・・・
「やめられない、とまらない♪」の状況なのです。

イメージ的には
私は”常に”握手を求めているのに
手を払い除けているのは父の方である・・
(私は正しい、悪いのは父)と。

今回の内観研修で解決したいことのメインテーマが
「父との冷戦を終わらせること」でもありました。

2009/11/20