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丘の上から(小日向次郎)

第50回 「銭っこ」を見直す

もうすぐ平成22年が終わります。今年下半期の家計を考える機会がありました。
起きたことを整理して来年に起きそうなことを考えるとてもシンプルな作業。

お金は無限にありません。

来年確実に得ることのできるお金を基本として月々の予算も大枠で考えました。

子供が大きくなれば食費や生活費のことは無視できないとか、興味や趣味の変化から逆に必要でなくなる支出も減るのではと考えることにしています。

浅田次郎作の壬生義士伝を再度読みました。最初読んだのは7年前だろうか。

7年前はそれほど印象に残らなかった小説ですが、最近本をさりげなく手にして何回も読んでいます。

南部藩を脱藩し新撰組に参加した吉村貫一郎の物語です。

文武に長け、南部藩という由緒ある藩を死罪覚悟で脱し新撰組に参加。

理由は単純。「銭っこ」です。貧しい家族を豊かにするため。

非業の死を遂げますが、貧しくても南部藩で落ち着く選択肢はなかったものかと悲しくなります。

日本のサラリーマン文化はまだ根強いものの、会社のためという精神は薄れつつあると伺います。

副業や定年を待たない中途退社(脱藩のように死を覚悟する必要はありませんが)は普通となりました。

小生の今は住宅ローンを返却するのが何よりの投資と考えしばらく大きな動きをしないで、この期を利用して投資や自分を含めた人の流れを勉強することにします。

人の流れで最近気になるのは(余談ですが)海外に行く書生さん(留学生)が減少しているということ。

日本の学生が内向きになっていると新聞に書かれていました。

ところで社会人でアジア大陸を目指す人は増えたのだろうか?逆に日本に来る留学生は着実に増加して企業の中には留学生を多く採用するところもあると言います。

日本の中でもボーダレスが進んでいると思いました。

戸田ゼミ忘年会で話題になった大陸の情熱が続くのであればアジアというポストモダンのボーダレスは避けられないこと。

産業にもよりますが、先進国が引導した技術の付加価値が技術発展により下がった状態でアジアの国々で生産し始められたことを謙虚に受け止めざる得ません。

志あるものは、今後アジアを目指すことになりましょう。

以上、家庭の「銭っこ」から頭の中がスピンして考えついたことを書いてみました。

2010/12/24