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中国名言と株式紀行(小林 章)

第33回 中国・天津にて/中国株日記 (15)

【NO.16】中国、天津にて(15)
前々回の中国出張の折りに、天津のタクシーを利用した際に運転手(「司机」という)から聞いた小話を披露します。タクシーの運転手さんは、一般に話し好きで、話してみると、話題もなかなかに豊富です。
 
天津の地元紙の記事からだそうで、現在の天津の姿をうまく表現した小話です。

その小話によると、中国にも9.11の米国に襲来した乗っ取り犯を乗せた飛行機が、その数年後に飛来したそうです。
先ず乗っ取り機は、経済発展著しい上海に目的地を定め、飛来しましたが、高層ビルが林立しており、目標とすべき目立つビルを決めかねたらしく、攻撃を諦めて、次に首都北京を目指しました。しかし、いざ北京に飛来してみると、ビルはいずれも小規模で目立つ建物が探せません。そこで、犯行機は第三の都市天津を目指しました。ところが、天津上空に飛来してみると、天津は既に爆撃の後の様相を呈しており、瓦礫の山が随所に散見され、とうとう犯行機は爆撃を諦めて、引き返さざるを得なかった、という落ちです。

現在、天津は、中国北部の重点経済開発地域に指定され、政府の後援を得て、新たな都市建設プロジェクトが続々進行しており、市内を環状、縦横断する快速路建設が急ピッチで進行しており、橋桁の立体構築物が竹林のごとく出現しており、おもだった市街地には旧住居が取り壊され、瓦礫が積み上げられており、新規に建設される高層住居やオフィス等の建築物が黒い雄姿をそこここで競っています。

我が住居「海河(はいほう)」近辺でも、不動産業で著名な金融街や静安地産、中新集団、中遠集団、富力地産などのあまたの開発業者が賃貸商業施設付きマンションなどを建設中です。
天津市の政府系の重要施設の移転が計画される新開発住区となる友誼南路黒牛城道あたりでは、万科や地元の順馳地産などの別荘型マンション、住居の開発が広大な環境の良い立地に展開されています。

数十年天津に拠点を構え、馴染んできたこの私でさえ、数年後のこの都市の変化を予測するのは、正直とても無理におもえます。
2007/07/25

[コメント]①
ご無沙汰しておりました。
空からみたら瓦礫の山というのは、大げさに表現された小話なのかもしれませんが、それでもすごいですね。

ここ最近は各国の市場ともサブプライムローンで急降下ですが、そんな一時の問題を感じさせないくらい変貌を遂げていると思うとワクワクします。

[コメントへの返答]
コメントありがとう御座います。
日本は、帰国してみると、ようやく夏らしく、暑い日々ですね。

しかし、日本株は、米株市場の不振に煽られて、ぱっとしませんね。こうした影響に敏感な日本市場ですが、その戻り(回復)も更に遅いようですね。

まったく、個人投資家には、イライラの募る嬉しくない状況が続きますね。

しかし、中国本土マーケットは、まったく米市場の影響を受けませんでした。この所、上海総合指数は4連騰で史上最高値を更新中です。先の、中国発の同時株安は一体何だったのでしょうかね。

 

注)この記事は、過去のものからの再録の形で転載させていただいております。時事的に古い話題が取り上げられていますが、内容的には時間の風雪にも耐えられるものと思い、取り上げさせていただいております。

また、記事にコメントやコメントに対する私からの返答が付属されているものもあります。 

2013/01/02