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酒の道、食の道(金城拓)

第19回 美味しいコーヒーはいかが?

先日、講談社から発売された
「ティー&コーヒー大図鑑」という本を買いました。

コーヒー、紅茶に限らず、
中国茶や日本茶、ミネラルウォーターなど
それぞれの飲み物の作り方や
豆や茶葉についての詳細な情報、
より楽しむための器や道具、お店の紹介、
歴史や文化史、栄養学などを、
写真をふんだんに使って紹介してあります。

どのページを見ても、美しい写真と
溢れんばかりの知識が網羅してあり、
コーヒーやお茶が好きで、本が好きな人間にとっては、
パラパラとめくっているだけでも
顔がほころんでしまうでしょう。
3800円という値段が安く思えてしまいます。

日ごろ何気なく飲んでいる
コーヒーやお茶に関して
もう1ランク上の楽しみ方をしたい、
と考えている人には
うってつけの本だと言えるでしょう。

さて、本を見ていると、
どうにも美味しいコーヒーを飲みたくなってきました。
カフェに行って飲むのもいいのですが、
入れ方も書いてあることですし、
せっかくだから、自分で入れてみることにしました。

とはいえ、夏に引っ越して以来、
基本的には100円ショップで買ったコーヒーカップ用の
使い捨てペーパーフィルターを使って、
仕事場で楽しんでいるだけで、
自宅にはコーヒーを楽しむ道具がありません。

せっかくなので、何か買うとして、
あまりお金をかけずに、かつ、
本格的なコーヒーを飲んでる気分が
味わえるもの、ということで、
ネルドリップを選ぶことにしました。

ネルドリップとはネル(フランネル:起毛織物)で
作ったフィルターを金魚すくいで使う針金の輪のような物に
セットして、お湯を注いで抽出する入れ方です。

コーヒー粉は水分を含むと全体的に
膨らみますが、陶器やプラスチックの
ドリッパーだと、上方向にしか膨らみません。

ネルだと、ある程度は全方向に膨らむので、
よりコーヒーの美味しさを引き出すことが
出来るそうです。

近所にある高めのキッチン用品専門店で、
ガラスポットつきのネル用器具と、鶴口のケトル、
保温機能に優れたマグカップを購入。

コーヒーショップにて、トアルコトラジャのピーベリーを
ネル用に粗く挽いてもらい、準備完了。

淹れ方は普通のペーパードリップ同様。
ネルフィルターに粉を入れて、お湯を注ぐだけ。

このとき、最初に粉全体に20〜30秒間
お湯を含ませます。

その後「の」の字を書くようにお湯を注ぎます。
このときお湯が直接フィルターにかからないように
また、フィルターの中のお湯を
切らさないように気をつけます。

必要な量が抽出できたら、ネルの中にお湯が残っていても、
ポットからフィルターを外します。
最後に残ったコーヒー液には雑味が含まれるそうです。

こうして入れた一杯は、とてもまろやか。
同じ豆を使って他の入れ方をしてみないと
厳密には比較できませんが、
確実に美味しい、と思える一杯が手に入ります。

そこにお気に入りの音楽や本、
美味しいケーキなんかがあると、
楽しくも落ち着いた時間をすごせます。

ネルは色々と手入れが面倒だったりしますが、
忙しい日々をすごしているからこそ、
準備や片付けにまで手間隙かけて、
淹れる事をも楽しんで作った一杯が、
より充実した時間をもたらしてくれるのです。

2005/12/24