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小さなビジネスパーソンの小さな話(門間啓)

第54回 理想の上司3

元上司のK氏との関係で特にありがたかったことを
3点挙げます。今日は2点目です。

2.言葉が要らない。

以心伝心。彼にとって腹心の部下といえる存在が
自分を含め2〜3人だったでしょうか、
このメンバーの間では、
ほとんど言葉が必要ありませんでした。

なにかの事象が起こったとき、
それに対する受け止め方にお互いが信頼を置け、
それぞれの役割分担がわかっていたから、
話す必要なく、実行するだけでした。

いえ、
たわいのない日常会話とか雑談はしましたよ。

例えば奥の部屋でガシャンと何かが
割れる音がして、同時に来客が来た場合、
3人がスーッと黙って立ち上がって
誰が来客対応するか、
誰がすぐ奥を見に行くか、
誰がバックルームに箒とちりとりを取りに行くか、
話さなくてもわかる、、、
という具合です。

採用面接をしても
面接に当たるのはどちらか一人ですが、
行き帰りの挨拶などを見れば
およそ評価は一緒で
「どうだった?」「みたとおりです」
「じゃ・・・」「はい」。

目を交わすだけで、
たいていの意思相通はできてしまう、、、
長年連れ添った夫婦みたいですね。

普通の仕事環境だと
誤解を招かないようにと、
同僚にメールひとつ書くにもくどくど
前後関係を書かなくちゃいけななかったり、
そうしても、言葉が誤解を引き起こしたり、
しがちなのを思うにつけ、
言葉の介在が最小限で
意思相通できたことが、
楽で間違いがなくスムーズだったと思います。

2005/10/16