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小さなビジネスパーソンの小さな話(門間啓)

第178回 自営業と会社員と2

では、優雅なサラリーマン家庭に
あこがれていた少女時代かというと
半分YES/半分NOでした。

と、いうのも
「サラリーマン家庭の子は気が利かない」
という偏見(!)をもっていたからです。

(偏見ごめんなさい。もちろん、
自営っ子にも気が利かない人もいますし、
サラリーマンっ子にも気の利く人はいます。)

同じ年頃の子供達が集まっても
ちょっとした場面で、、、
例えば、
後から人がきたときの場所の勧め方とか、
コップがひとつ足りないときとか、
後片付けの協力とか、
ちょっとしたことなんだけど
スムーズな気のまわし方ができない子がいます。

ほとんどの子は、自分でできることを見つけて
チャッチャと動いて片付けていきます。

だから、その中にぼんやりしている子がいると
動きが阻害されてイライラしちゃうんです。

はじめは、ただ単に‘その子’が
どんくさい、ぼんやりしている、
気の利かない子なのかと思っていました。

次第に、そういう子達が
サラリーマン家庭の子だという
共通点を持っていることに気がつくと
納得できるようになりました。

あぁ、なるほどね。
普段からご両親が働いている姿を見ていないし
大人同士のこういう場面を見る機会がないから
どう振舞っていいのか、わからないんだろうね。

生まれ持っての素質とか性格以上に
環境の違いが大きく影響しているんだ
ということが、子供心にも理解できました。

お花が飾ってある優雅なマンション、
専業主婦のママの手作りのお菓子、
うらやましいと思うことはあるけれど
それと引き換えに、、、、、、
とおもうと、
自分は自営業の家で育って
大人達がたくさん出入りして
立ち動いている姿を間近に見ることができる
環境で育ててもらって、
よかったな、と思ってしまいました。

2006/02/17