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小さなビジネスパーソンの小さな話(門間啓)

第174回 呼吸がしやすい

香港の日本人社会に暮らして
居心地がいい、呼吸がしやすい、
とおもう理由のひとつに、
議論のしやすさがあります。

議論、、、互いの意見を述べて論じ合うこと。

日本で仕事していたときは
会議とかミーティングで誰かが発言していて、
それに疑問や異論があっても
その場では何も言わず、
あとで飲みながら「ありゃなんだ」等と
愚痴ったり批判したりするのが
正しい行動と思われているようでした。

私はそういうことは気持ち悪くてできないし、
第一仕事なんだから、
疑問点解決しないとお話にならないので、
発言が許される環境ならば
質問しますし、異論があれば言います。

それは、別に自己主張したいとか
自分が正しいと思ってるとか
そういうことではなくて、
よりよい方策を考えるのが自分達の仕事だし
決まったら決まったで力を合わせて
完成度高く進めて行くのが役割だと思うから。

だけど、質問したり発言したりすることを
「あの人は気が強いんだな」
「好戦的なんだな」などと
受け取る人たちもたくさんいました。
あとで飲みネタにされるっていうことが
良くわかっていました。
居心地は、そりゃ悪いですわな。

でも、会議やミーティングに列席していて
意見も言わずに疑問点があっても放置、では
給料泥棒だと、思うのですよね。

社風、というよりもやはり
立地が日本か香港かという違いかと思いますが、
こちらでは、意見を言うことが
「気が強い」とか「好戦的」と
受け取られるような雰囲気ではありません。
ちゃんとアイディアをもっていて、
ちゃんと発言できる、
ちゃんとしたビジネスパーソンなんだな、
と受け止めてもらえます。

一人ひとり違う意見を持っているのは当然であって、
(意見を持っていない人ねぇ、、、気持ち悪いですねぇ。)
持ち寄って一番いい案にすればいいのでは?
という感じです。

会議中に意見が対立したとしても
最終案がまとまってベストな結論が出たら
それで丸くおさまる感じです。

意見が対立した同士が
会議終わってまで対立しているなんて
幼稚なこともありません。

こういう点は、のびのび呼吸がしやすくて
日本にいるより良いな~と思う点です。

2006/02/13