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小さなビジネスパーソンの小さな話(門間啓)

第108回 会社は休まない。

親からは、
「風邪ぐらいで仕事を休んではいけない」と教わりました。

電話一本で、
「すいませーん。具合悪いので今日は休みます。」
というのは、いかにも無責任ではないか。
ましてや、それが運悪く月曜日だったりすれば
「週末に遊びすぎて、疲れて仕事できないんだってー。」
と受け取られても仕方がない。
信用を失うよね、ということです。

38度39度くらいの熱ならば、
タクシー使ってでもマスクして
始業時刻には会社にたどり着きなさい、
いつも通り働けなくて、ご迷惑おかけします、
とわびて、できることを最低限やる。

そこで、どうしてもつらかったら
必要な引継ぎをして早退させてもらうなり、
そうでなくても、周りの人から
「そんな様子なら、家で休んでいればいいのに」
と思ってもらえるから、
休むならその後でいい。

朝の電話一本で、
来たり来なかったりするひとは
あてにされないからね、
いてもいなくても困らない人、
としか思われないよ、と。

実際、親を含めて周囲の大人たちは、
それを実行していました。
それくらい、「代わりの人のいない仕事」
をしている自負があるのだと思います。

自分が社会に出てからは、
朝の電話一本で休むのが当然のような
職場も経験しましたし、
布団から這い出すこともできないほど
具合の悪い日もあり、
遅刻して出社することもあります。

一人前の職業人ではないなーと
反省しつつ、
「あぁ、休めば?あなたがいなくても困らないよ」
といわれないような存在になろうと
気持ちだけは引き締めています。

2005/12/09