香港生活が始まったときは、誰一人として知り合いはいませんでした。
会社の同僚たちはみないい人たちですが、
プライベートまでいつも一緒にいる訳にも行きません。

前職を辞めた理由の一つに
「このままの生活では、友達と会ったりご飯食べたり
ショッピングしたりする時間すらない！もっと人と会いたい！」
という欲求もあったことを考えると、ちょっとした誤算でした。

振り返ってみると、
日本にいたときはあまり意識していなかったけれど、
家族や恋人、友人知人、会社の同僚、昔の同級生、
近所の人や親戚の人、もしかするとそういう人たちの
兄弟姉妹配偶者友人知人まで含めて、
かかわりを持ってくれていたわけです。
自分ではちっとも世話になっていないと思っている人にさえ、
何かの時に気にかけてくれたり、
道であったら挨拶くらいは交わすのです。
そういう人たちが一切いない異国に来てしまって、
自分を見守ってくれる人はいないんだ、
自分のことは自分で守らなきゃいけないんだ、とさびしい思いをしました。

たまに一時帰国をすれば、
だれそれさんのところで子供が生まれた、
だれそれさんが転職したそうだよ、
といろいろなお付き合いのある方の話を聞くのが楽しみで、
あぁ、私の人生はこんなにも多くの人と関わって進んできたのだな、
とありがたく思います。

それと引き換え、香港生活はさびしい、、、
と思っていたのもたしかですが、
こちらでの生活が1年を超えてふと気がついてみれば、
戸田先生のセミナーで知り合った方やご近所の方、
知り合いの知り合い、などさまざまな人に出会い、
人間関係が豊かになってきて、生活の幅も広がってきたのが、
とてもうれしいことと感じています。

2005/09/02