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夫は日本、私は上海(伊勢利子)

第5回 私を世界へとつなぐもの

子どもが小学校低学年のころまで
我が家の子どもの就寝時間は夜8時。
8時になると、無理やりベッドへ寝かしつけます。

そして、子どもたちが寝入るまでは、
それぞれのお気に入りの絵本を読んであげました。
理由は?と聞かれれば、なんのことはないんです。
ただ大人の時間、いや私の時間が欲しかっただけ。

子どもが寝静まると、ふっと考えることがありました。
京都は華やかな街やったなぁ~
大きなデパートがいくつもあったなぁ~
外国人もたくさん住んでたなぁ~

私はこんな田舎でこれからどうなるんやろ?
いや、どうなるんやろじゃなくて・・・
どうすれば私らしく夢を抱いて
生きていけるのかな?

子どもの成長が楽しみじゃないの?
家族のお世話や家業があるでしょう?
そう!もちろんそうです。小さい子どもを抱えていたら
頭の中もほとんどそれらで一杯です。

でも、このままでいいの?いまの私にできることは?
少しでも私を世界へとつなげてくれる道とは・・・・
何度も自問した結果、そうだっ!
家にいて、ほんの少しの時間でもできること
それは英語の勉強をまた始めることでした。

毎日、NHKラジオの「続基礎英語」を聞き始めました。
また、NHKラジオですか?はい!そうです。
これはいまでも私の一番のお勧めです。
安くて、手軽で、講師陣など最高レベルの語学教材です。

初心者はもちろん、すでにだいぶしゃべれる人にとっても
数年に一度は聞いてみると、
慣れからくる変な自分のクセなども
正しく修正できてとっても役立ちます。

何十年後かに、またNHKラジオの中国語を聞き始めるとは、
このころは夢にも思いませんでしたが・・・
とにかく語学学習は、NHKラジオに始まって
NHKラジオで終わる?と私は言い切ります。
語学に終わりの来ることはないでしょうが・・・

勉強といっても、この私のことです。
そんなに熱心ではありません。
まあ、あまった時間だけ・・・
ほんの15分か30分くらいでしょうか。

でも、モンモンとしていたころの私には
世界に繋がる一筋の光のように思え
心なしか気持ちが少し満たされたのでした。

2006/09/08