戸田ゼミ通信アーカイブ トップページ >> 愛と情熱のファイナンシャル・プランニング(伊佐笑子)

愛と情熱のファイナンシャル・プランニング(伊佐笑子)

第3回 賢い消費者への道

あなたがモノを買う理由はなんでしょうか?

例えば、台所のスポンジやゴミ袋、
歯ブラシや石鹸などは
「生活する上でなくてはならないもの」
だからでしょう。
おそらく、これらのものを買う場合には
新製品を見つけたら買ってみたり
異なるメーカーのものを買ったりして
何度か使いやすさをくらべて
ある一定のものを買い続けていることも
多いと思われます。

しかし、家電や家具、車、衣服の場合、
何度も買い比べることはできません。
衣服の場合は試着、車の場合も試乗くらいは
できますが、実際のところ
何度も使ってみないと本当のところはわかりません。

となると、人はどのようにして
無数の商品の中から、自分が購入するものを
選んでいると思いますか?

大半の場合が「イメージ」なのです。
TVや新聞広告料が高額なのはそのせいです。
企業が多額の広告料を惜しみなく出すのは
大衆のイメージに強く訴えるためなのです。
そしてその結果は顕著に販売実績につながる
場合も多々あるのです。

とある企業のシャンプーは、ドラッグストアで
1本約700円~900円の間で売られていますが、
そのための広告費は初期で数億円、とのこと。
それだけかけてもモトが取れると見込んでいるのです。

心理学の世界でも、
「繰り返し人の目に入るものには好感をもつ」
という法則があります。
例えば、会社や学校で身近な人に恋心を抱くのも
その法則からはずれていません。
通勤電車で毎日会っているうちに
なんとなく気になり始めるなんて、典型的です。
なじみのコンビニエンスストアで
いつも見かける商品を手にとってしまうのもそうです。

話がずれました。
そういうわけで、大げさに言うと、
人は知らず知らずのうちに、
耳や目から受け取る情報によって、
買いたくなるものまでコントロールされているのです。

あな、おそろしや。

考えてみてください。
あなたが今持っている車や家、保険商品は
あなたが本当に望んで購入したものでしょうか?
それは本当にあなたのご家庭や資産状況に
マッチしたものでしょうか?

何かを購入するときには、
本来ならば、じっくりと考える必要があるのです。
イメージでなく、中身を比べて
賢い消費者になってみませんか?

2007/06/18