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華南で働く(大道寺健)

第15回 中国正月事情−上海編

私は、2003年の旧正月を上海で過ごしました。
この時は、以前の就職活動記で書いたように、
上海で就職活動及び中国語の勉強の真っ最中でした。

2003年の1月1日の元旦には、日本から送ってもらった材料を
使ってお雑煮を作り、一緒に住んでいた友達と食べ、
異国でプチ日本の正月を味わいました。

そして、この年の、旧正月は2月1日から始まりました。
私は、中国の正月は初体験でしたので、どのようなものか興味津々でした。

そして、旧暦の大晦日(除夕)、日が変わろうとする
23時を過ぎた頃から、爆竹のフライングがポツポツと鳴り始め、
どのようなことになるのか私の興味を更に掻き立てます。

そうこうしているうちに、午前0時。一斉に爆竹や花火があげられ
騒乱状態に陥ったかのようです。私たちが住んでいた
マンションの20数階からは、棒に爆竹をつるして、
爆竹を打ち鳴らすは、花火は、辺りかまわずあげられるので、
ビルの壁にガンガン当たっているわ。とにかく物凄い。

中国で売られている花火は、かなり大きな打ち上げ花火で、
ビルの4,5階位まで打ちあがるものです。そのような大きな花火が
ビルの壁にどんどん当たっています。もちろん、この間も爆竹は
絶え間なく鳴らされています。

爆竹、花火の音に加えて、車の防犯ブザーも
これらの爆竹の音に反応して「プー、プー」鳴っているので、
音の洪水、まさに騒乱状態です。

このような状態が30分位続いたでしょうか。とりあえず騒乱状態は
終わりましたが、まだまだ散発的に爆竹は鳴り続けてます。
時計を見ると午前2時近くなっていたでしょうか、
爆竹の音に悩まされながらも眠りにつきました。

夜が明けた翌日も少ないながら爆竹は鳴りつづけています。
そして、旧正月が始まって3日目か、4日目だったでしょうか。
この日は、天から福の神が降りて来る日だそうで、元旦にも増して
多くの爆竹が鳴らされました。福の神が自分のところに
降りて来るように、より多くの爆竹を鳴らすことで、
目立つのだそうです。この日のほうが元旦よりも凄かったかもしれません。

旧正月が始まり5日ほど経っても、爆竹は鳴っており、
その音に疲れるぐらい爆竹の音を聞きました。友達の話では、
花火が電線に直撃し、電線が燃えていたとも聞きました。
上記のように花火は辺り構わず上げられますので、
この時期火事が起こりやすいようです。

このように中国の正月は、うるさい、やかましい、騒々しい
と言うのが私にとっての印象です。

しかし、このような騒がしい上海の正月も深せんに住む今となっては懐かしい思い出です。

次回は、深せんの正月の様子を書きたいと思います。

2006/01/24