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華南で働く(大道寺健)

第12回 就職活動記 8

深センの求人先を紹介されて混乱していた私ですが、
自分の状況、今後の方向性等を自分の考えに基づいて熟考し、
深センで働くと言う腹は括っていました。

そして、C社との面談から数日後、連絡があり、深センの
求人先の社長が面談を希望していると伝えられました。
これで、書類選考は突破です。「よしっ」と思うとともに、
次の疑問や不安がもたげて来ました。

上海は中国の華東地区、深センは華南地区に位置し、
距離的にかなり離れており、飛行機で2時間ほどかかります。
面談となると深センに行かなければならない=飛行機代、ホテル代等の
出費が必要になります。出費がかさむなあと思っていたところ、
先方の社長が所要で上海に20日後ぐらいに来る予定との事。

厚かましいお願いとは、思いましたが、上海に来られる日に
面接してもらえないか頼んでもらったところ、
OKの返事をもらいました。

また、C社の所長と求人先の社長とは仲が良かったので情報を
取り合っていたのか、私の入社についてかなり良い方向で
進んでいると聞いていたので、面接で大きな失敗さえしなければ、
大丈夫かなと考えていました。

20日あまりが過ぎ、面接の日になりました。求人先の社長が
宿泊されるホテルで待ち合わせです。
どこで面接をするのかと思っていたら、そのホテルのロビーの
喫茶店で面談が始まりました。もちろん、周りには一般客が
コーヒーを飲んでいます。
「こんなところで」
とは、思いましたが、面接を受けました。

先方の社長も会う前から、基本的に採用は決めていたようで、
厳しい質問もなく、面接と言うよりも入社後の打ち合わせを
行っているような感じでした。

私も、仕事内容や待遇面、
事務所の状況等、気になる点を質問しました。
そして、最後に基本的には決まりだけれども、最終的な報告は、
C社の所長からしてもらうと言うことを言われました。

面談も終わり、帰ろうかと思っていたところ、
社長から「ご飯を食べに行くから、ちょっと待って」と言われ、
待っていると、驚いたことにC社の所長が現れ、3人で食事に行きました。

所長と社長は、以前からの知り合いだったので、社長が上海に
行くたびに会っていたようです。二人の恒例の食事会に
私が参加させてもらったと言うか、何と言うか。
意外な流れで、正直びっくりです。

食事は、漫画の『取締役 島耕作』も利用した日本食の
「居酒屋 栄」でおいしいものを食べさせて頂きました。
「居酒屋 栄」は、中国人の社長が経営している日本料理屋で、
とても流行っているお店です。上海に住んでいる日本人なら
行ったことがあるのではないでしょうか。
サービスも大変しっかりしているお店です。

予想外のこともありましたが、無事面談を終えることができました。

2006/01/06