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夢の上海(チャイひめ)

第20回 日本式、中国式

日本と中国では、話の仕方がまるで違います。

日本では相手がどう思うかということを考慮して、
オブラートに包んで包んで話しをします。
キャッチボールでいうと、相手がキャッチしやすいように、
ふんわりとボールを投げるのです。

中国では、何を言うのも直接的。
話す声も大きいし、おおげさに聞こえます。
それで、話しぶりはそっけない。

例えるなら、直球ド真ん中、ストライク!
それも超豪速球。
パワーのある球を難なく受け止めて、同じような球を相手に返す。
すごくパワフルです。

基本的に話し方が違うのですから、
営業マンの営業トークも日中では大違いです。

自分の会社(A社)とライバル社(B社)の製品を使用しているお客様に、
中国人営業マンは、はっきりと
「どうして全部A社の商品を使わないのか?」と聞いたりします。

これが、相手も中国人なら
「B社の製品はこういういいところがあるのに、A社は全然ダメだ。
その上、高くて納期も長くて、信じられない!!」
直球を受け止めて、相手も直球で返してきます。

「うちの商品はB社に比べて絶対にいい商品なんだ!
いい商品は高くて納期もかかって当然だ!
うちの商品をたくさん買ってください!」
営業マンはこんな風に切り返します。

よくしゃべるし、パワフルだし、直球すぎて、
日本人はビックリしてしまいます。
相手の球を受け止めきれない時もあるのです。

そこで日本人には日本式の営業が必要になってきます。
日系企業である私の会社は、お客様のほとんどが日系企業。
日本人の私は、日本人のお客様に対して、日本式に応対することが
一番の仕事になってくるわけです。


チャイひめALBUMより〜うだつがあがる家〜

チャイひめALBUMより〜うだつがあがる家〜

中国から伝来した「うだつ」は防火用、また装飾として日本では江戸時代に流行しました。お金に余裕がないと「うだつ」を上げられないため、「うだつが上がる」は出世するという意味のことわざにもなりました。日本では一部の保存地域を除いて、ほとんど現存しない「うだつ」ですが、中国では古い建物でよく見かけます。

2006/08/07