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散歩しながら(ぼうちゃん)

第97回 後悔しない

君には無理だよ。
何か新しいことをやろうとして
人に相談したとき

無理だから止めときなと
大抵は言われます。

言われてそうかな、
年長者が言うのだから

やっぱり無理なのかなと
考えるときは
自分の気持ちがまだあやふやなのだから
ホントに止めたほうがいい。

真剣に考えた末のことなら
人の言うことを、
聞いてはいけない。

たとえば就職、転職で
もし自分でなにかを成し遂げたかったら

目をつぶって飛び込んじゃったほうがいい。
ただし若ければの条件はあるけれど。


そしてほとんどが失敗するのです。

しかし出来なかった時に
他人のせいにしないで

失敗しても自分のせいにすることが
肝心です。

この点を覚悟していれば
あとはどうでもいいし
何とでもなる。

 

多くの人が、君に無理だよと言った
彼らは、君に成功してほしくない

なぜなら、彼らは成功出来なかったから
途中で諦めてしまったから
だから、君にもその夢を諦めてほしいから
無理だと言うんだ。


なんて皮肉な人もいるけれど
そんなこともない気がする。


無理だよと答えた人は
自分の経験と
何か新しいことをやろうとしている人の
性格、能力を考えた上で
言ってくれたかもしれない。


人の親切な助言をありがたく拝聴した上で
本当にそのときやりたいことがあれば

飛び込んじゃえ
ということです。

自分の人生を、考えることが出来るのは
自分だけだから。


私の知人、友人のなかで若いときに

絵描きになろうとした者
学校をやめてギタ-を持って
外国へ行こうとした者
競輪選手になろうとした者がいますが

みんなそのとき君には無理だよと言われました。


しかしみんな言うことを聞かず
自分の思ったことを実行して

ことごとく失敗しました。

年長者が言うことが間違いなかったのですが
彼らは失敗しても自分のせいにしましたから

後悔はしていません。

 

落語家の談志は

彼がまだ中学生のときに
寄席に通いつめてどうしても

噺家になりたいと言ったら
家族の猛烈な反対にあい

それでも反対を押し切って
入門したそうです。

芸人なんてむかしは勘当覚悟で
なるような商売だったわけです。


手塚治虫が

医者をやめて
漫画家になる時だって
同じことだったと思います。


しかしみんなが
止めるのも聞かず無謀にも

あの世界に飛び込んじゃってくれたお陰で
我々は後年

手塚漫画や談志落語を
楽しめたわけです。

2011/12/09