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散歩しながら(ぼうちゃん)

第82回 憂えないひと

このところ、日本の世の中、
誰もが言うように右肩下がりで、

やることなすこと上手くいきません。
天災、人災の大きなのにも見舞われて泣き面に蜂です。

 

ドルが値下がりして
日本も多くを保有している国ですから
大へんな被害を受けてます。

円は新高値を更新することになって、
日本の代表的な輸出産業は

ほとんど海外に移転してしまうといわれてます。
それも随分現実味を帯びてきました。

政府は相変わらずですが
更に弱体化して円高の解消もできず

結局は何も出来ずに
次の時代を迎えることになりそうです。

 

右を向いても左を見ても真っ暗闇の状態ですが
悲観ばかりしていないで、

人生を減点ばっかり考えていても
仕様がないじゃない、といっている人もいます。


インドに詳しい人が言っていますが
インド人は多くの人が、
「明日は今日より必ず良くなる」と信じているといいます。

こういう人と毎日接していると、
自然と将来に希望を持ち、
明るく、仕事にも前向きに取り組む
気持ちにさせてくれます、と言っています。

 

日本人にもこんな時代に前向きな人もいます。

生きていても何も達成できそうにない、
という悩みの人に対してこう答えています。

「人生というのは戦場さ。
弾丸が飛び交う中をほふく前進しているようなもの。

だから、死なないだけで立派。
それで余裕が出てきたら、

自分のやりたいこと、趣味なんかを、
何でも好きなことしてみたらいいじゃん。」

 

「困っているひと」という本がありまして

著者は大学院在学中に原因不明の難病を発症します。
 
どこに行っても病名がつかない。
全身の筋肉が炎症を起こし、

少し動くだけで激痛が走って
普通の医者では手に負えず、

「田舎に帰ったほうが」と言い渡される。
これがダメだったら死のう、
と心に決めて訪れた専門医に救われ、
とにかく入院することができた。


普通の人の考えることは
幸せな理想の生活とは、

健康な体があり、素敵な伴侶がいて、
経済的な問題もなく、親も元気で、
子どももすくすくそだってくれて、というようなことです。

そこから足りないものを見つけて「自分は不幸だ」
と嘆くのです。

実のところ、それこそが不幸の素なのですが、
この人は そこを一足飛びに加点法にしてしまったのです。

というかそうせざるを得ない状況に陥ったわけですが
彼女は身体の痛みを抱えながら、

なんと病院で恋までしてしまい、
その恋のために一人暮らしをはじめてしまう、
などということを書いていますが

悲惨な現実に決して悲観していない。
生き方のコツを目の当たりにした気分になります。

 


そういえば邱さんも
「明日は今日より必ず良くなる」とよく呟いています。


有力企業は率先して海外に移ることになりますが、
日本企業は世界企業へと先を争うことになるのでは
ないでしょうか。


なんて次の一手をもう考えています。

それは決して悲観ではなく楽観的なものです。

同じ思うなら日本が
時代の最先端を走っている姿を思い浮かべたいものです。

2011/09/21