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散歩しながら(ぼうちゃん)

第61回 マイラストソング

尺八が吹けたらどんなに楽しいかと思いながら
長い時間が過ぎてしまいました。

先日、近所の喫茶店で生の尺八演奏
しかもすぐ目の前の尺八の音色は
ずっと憧れていたもので心から感動しました.

還暦過ぎてしかも
他の楽器も何も扱えない音痴が
いまさら始めて吹ける様になるものかと
腰が引けますが

311以後そんなことを言って
躊躇している暇はないぜ
という声が自分の中から聞こえてきます。

ままよ、恥かきついでにやってしまおうと
翌日その奏者の教室に出かけました。


マイラストソング。
準備しておいても早すぎない歳になりました。


歌は通俗の歌詞ほど、胸の中で長く尾を曳きます。
どの歌にも、その向うに、
もう帰ることのできないあのころの自分が見えます。

大切なことはどんどん忘れていくのに、
思い出しても仕方がないことまで思い出させる、
歌というものは厄介なものです。


音痴の私が秘かに抱いていることは
マイラストソングを
尺八で吹けたらどんなに楽しいかと。

尺八の音色とチエロの音は
心の奥の魂に触れるものだと
いつも感じています。
聴くだけで吹くことも弾くことも出来ませんが。


マイラストソングの候補はたくさんあって
選ぶのに苦労しますがたとえば、

港の見える丘、

空に星があるように、

哀愁列車、

などなど有りすぎて決めることが出来ません。


私はまだ自営の仕事をしていますので
還暦過ぎても友人たちのように
暇を持て余してはいませんが
人間忙しいほど色々出来るもののようです。

こんな歳の私が落ちこぼれず
尺八が吹けますかどうか。

コラムに書いてしまったから
簡単には止められないでしょう。

2011/07/02