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散歩しながら(ぼうちゃん)

第2回 才能の使い方

邱さんが私の教科書だとすると
戸田先生は参考書。

教科書の中に書いてある
ここが重要だというポイントに
赤い線を引いてくれる、虎の巻です。

そしてお二人の格別な長所を一言でいえば
芸惜しみをしないことです。

持てる才能をあるだけすべて
さらけ出してしまっている。

また、自己利益のためだけに使っていないことです。

これはなかなか出来ないことで
持てる才能は得てして自分だけのために
使ってしまいがちです。

世のため人のために才能を使うことで
だんだんその人に血肉化し
やがてその人の一部になるという真理を
無意識のうちにお分かりなのだろうと思います。

四百数十冊の本を書き
世界の経済の流れる方向を的確に読み解き
いまだ現役。

驚くばかりですが、
邱さんが指し示す風景は
現実よりもいつも十年早く、
邱さんがわれわれに発信してから
十年経ってようやく現実はその姿をみせます。

この卓越した才能は天賦のものでしょうが
先見力によって見つけた
宝の山を惜しげもなくわれわれに
開示してくれます。

たとえ頭脳明晰、行動力抜群で、天賦の才能があり
また好奇心旺盛でお金儲けが上手だとしても

その才能を自己利益だけに使う人を
けっして優れた人間とは誰も認めないでしょう。

私は世間的に名のある優れた人たちをみても
自分の中の人間☆5の人でなければ信用しません。

その基準が才能の使い方です。

能力を自己利益だけに使うか
それとも人の役に立つことに使うか、です。

私は合気道の稽古を十数年していますが
師範と人から呼ばれ、
人を指導する人達をみても
残念ながら☆5の人は身近にはいません。

また特異な技を誇って
カリスマと云われている人は
往々にして自らの才能に溺れ、
客観的に己を見られなくなっている人がいます。

やはりどちらも才能の使い方を間違えていると思います。

世のため人のために使っているうちに、
才能はだんだんその人のものになり、
そこまで内面化した才能はもう揺るがない。

逆に才能をもっぱら自己利益のために使うと、
才能はゆっくり目減りしてくる。
ということなのでしょう。

お二人を見ていての感想です。

2011/01/10